管楽器愛好家のための季刊誌
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スウィングブラス・スーパーライヴ2017を見てきました

一月後半から吹奏楽界は大盛り上がり


そう、もう今年は一月からいろんなところがフル稼働。毎年恒例のブルーノートオールスタービッグバンド、今年はジョン・ファディスさんがゲストに登場して大盛り上がり大会。それに負けずに、吹奏楽の世界も盛り上がっています。

本来この時期、学校吹奏楽はヒマだったのにね(笑)1月末から2月アタマっていうのは、入学試験や卒業試験、卒業式や入学式の準備など「本業」が多忙で、なんだか寒い中ひたすら落ち着かずバタバタして、それでいて不安で…なんだかつらくさびしい時期だったように思う。

吹奏楽部の場合は、卒業生を交えた最後の演奏会(そしてそれはたいてい、新体制になった執行部が初めて仕切る最初の大きな演奏会でもある)の時期だったり…でも、基本的にはあんまり外部主催の大きなイベントはなかったように思う。

ところが最近は、このタイミングにさまざまなイベントが仕込まれるようになってきた。全日本吹奏楽連盟はじめ各地の団体が主宰するアンサンブル&ソロコンテスト、最近始まった吹奏楽コンクール新人戦、そして、大きなふたつのジャズ&ポップスコンテスト。

入試や卒業を控えた代にとっては大変だけど、確かに現役世代にとっては意外に「腕試し」の時期としてちょうどいいのかもしれない…うーむ、だからといってこうイベントばかりでいいのかな、という素朴な疑問もあるのだけれど。

たとえば、せっかくヒマなのだからじっくり音楽を聴いて来期の構想を練るとかさ、いろいろやれることはあるんじゃない?

でもまあ、ともかくニギヤカなのは業界的には悪いことじゃないので、ここ数年は先述の「大きなふたつのジャズ&ポップスコンテスト」を見学するようにしてるんです。

29日にまず開催されたのは「第四回全日本ポップス&ジャズバンド・グランプリ大会~スウィングブラス・スーパーライヴ」。日本ジャズ協会21が主宰する企画で、ベースとなっているのは彼らが提唱するCD&楽譜シリーズ「すい★パラ

この「すい★パラ」シリーズが課題曲となる訳です。

小学生から大人まで全10団体が出たのだけど、クォリティは事前の噂とは違って、実に高いレヴェル。賛否両論あるポップス演奏時の「演出」(踊ったり唄ったり)も、相当練り込まれていて、特に千葉県立八千代高校吹奏楽部タンバリン部隊の素晴らしい演奏には、大喝采。新設されたベストパフォーマンス賞も見事に受賞。他には、袋井市民吹奏楽団のフルート奏者、谷澤なつみさん、京都両洋高校のトロンボーンセクションが同賞に輝きました。

その他の団体の演奏楽曲と成績などは下記の通り。校名&バンド名、楽曲名はプログラム通り(ただしカタカナ優先)。ちなみに、審査員各氏(秋山紀夫デヴィッド・マシューズ前田憲男内堀勝藤重佳久篠崎秀樹波田野直彦奥田”スインギー”英人)の名を関した賞も授与されました。

各団体に貼付けたリンクは公式ページか、それ以外は本誌がみつけた面白YouTubeで、本大会とは直接関係ありませんのであしからず。


福島県いわき市立錦小学校吹奏楽Shnshine Marines(グランプリ&セイコー賞)

ルードヴィッヒ・アンド・ヴォルフガング/エボニー・アンド・アイボリー/バースディ/シングシングシング/10年桜


府中市立府中第四小学校ハーモニーブリーズ・ジャズオーケストラ(デヴィッド・マシューズ賞)

It Don’t mean A Thing/Fascinating Rhythm/Take the “A” Train


神奈川県立生田東高等学校(スインギー奥田賞)

レッツ・ダンス/サンチェスの子供たち


関西大学北陽高等学校ジャズバンド部(波田野直彦賞)

Four Brothers/RACE TO THE BRIDGE


京都両洋高等学校Kyoto Ryoyo Windband HERZ(秋山紀夫賞、セイコー賞)

FROM THE RUSSIA WITH LOVE/BEWITCHED/Get it On


聖和学園高等学校(内堀勝賞、ちよだ音楽連合会賞)

ラテン・メドレー(カーニバルの校歌、ありがとう)/ウディ・ハーマン・メドレー(Four Brothers、Blues on parade)


東京都立竹台高等学校(デヴィッド・マシューズ賞)

星条旗よ永遠なれ/Make Her Mine~in Swing/ヤングマン【Y.M.C.A.】


千葉県立八千代高等学校吹奏楽部(篠崎秀樹賞、ちよだ音楽連合会賞)

ザ・ヒーツ・オン/宝島/千本桜


浜松海の星高等学校吹奏楽部(グランプリ、藤重佳久賞)

ブルースカイ/翼をください/激練りFUNK


袋井市民吹奏楽団(前田憲男賞)

美しく青きドナウ/石の刻印~ファンタジー/セレブレイション


このイベント、話題の小池百合子知事もメッセージを送るなど各方面から注目を浴びている模様。

我々は当然そういう部分は無視して(笑)コンテスト自体の評価(グランプリや、各審査員賞が授与されます)とは別に、「バンドライフ」ならではの観点からすべての団体をチェックしていたのでした。

それは、ベース。

全10団体を、あるヴェテランベーシストとともにじっくりチェックしたんです。

管楽器専門誌なのに、なぜかエレキベースに注目した理由。

たぶんベースの研究こそが、これからの吹奏楽ポップスに必要だと直観したからです。

ジャズやポップスの基本は、リズム感であることは誰もが言及します。もちろんその基本はドラマーがしっかりしていることだけど、さらに言えば、ベーシストがドラマーとしっかりグルーヴ感を共有していること。

そういう観点で見て行くと、音楽全体の評価とベースの関係もわかって、非常に面白かったです。

詳細は次号をお楽しみに!

(「バンドライフ」編集長・榎本孝一郎)